法話
生きる意味を考え 〜精一杯生きる人々の生き方〜
月に一度新潟少年学院で講話をして、真剣に聞く少年の姿にいつも感心させられます。翌月少年達の感想文を読ませてもらいます。
「生きることを真剣に考えさせられました」「今という時間をいつも大事に生きていきたいと思いました」「二度と意味のない人生だと思うことはしたくない」「家族や支えて下さる人を裏切らない人生を送りたい」などの言葉が返ってきます。
私の話が少しでも少年達の心に届き、心の片隅に残ればと思って毎回話しをしています。
私は僧侶ですから仏教の話しをします。しかし仏教の教えは難しく、本来仏教に興味が無い少年がほとんどだと思います。そんな少年達に普段私たちの使っている生活の中にも、仏教の言葉や教えが沢山あることなど工夫して話しています。それによって仏教が日本文化の中に深く根ざしていることや良き日本人のこころを育んできたかを考える機会になればと思っています。
また私は長岡西病院ビハーラ病棟(末期癌専用病棟)を長年手伝っています。その患者さんはおよそ六ヶ月以内に亡くなっていく人が多いのです。そのような人に接していのちの大切さと儚さをいつも考えさせられます。
死という人生の危機に直面して精一杯生きる人々の生き方から少年達にも是非考えてもらいたいと願っています。
「今後は先生の話を生かして生活していこうと思います」「次も素晴らしいお話が聞ける日を楽しみにしています」などの感想を励みに少年の更生を願っています。