法話

法話

母の介護を通して 〜公共サービスの利用で家族の負担を少しでも軽く〜

 私の母は現在92才です、全くの車いす生活で、自坊で私と家族で介護しています。その過程でさまざまなサービスを利用しています。

 母は88才までは身体も元気で、身の周りのことはすべて自分で出来ていました。長年生け花の教授をしていて20名余りの弟子があり、毎週一回の稽古日には、花屋へ行って花を選び、朝から夜まで教えていました。しかし体力も衰え無理をしないようにとの私や周りの意見を聞いて、88才で教授職を引退しました。
 もとから心臓に疾患がり89歳の時ペースメーカーを入れました。その後廊下で転倒し骨盤骨折をして3ヶ月余りの入院生活を送ったことが元で、ほとんど歩くことができなくなり、自宅のお風呂へ入ることも困難となりました。
 在宅介護支援センターに連絡して介護認定の申請をしました。最初は「要支援2」と判定され、自宅の玄関やトイレ、風呂などに手すりなどをつける際の補助をいただきました。その後、心不全などで入退院を繰り返すうちに体力も衰え、90歳の時、介護認定が「要介護2」と判定され、在宅では車いすや電動ベットのレンタルやデイケアを利用して入浴サービスなどを受け、また私が不在の時などはシートステイ施設を利用するようになりました。

 しかしそのようなサービスの利用が重なり、頻繁になると要介護2では十分な利用ができなくなり、一部10割負担となりました。実費負担となると本人の年金ではとても足りません。ケアワーカーに相談して、改めて介護認定の変更申請をしました。その結果「要介護4」と認定され、手厚いサービスを受けることができるようになりました。しかし家にいる時は私が中心となって介助をしている現状です。
 今苦労していることは母のトイレの介助です。身体は不自由ですが、さいわい頭はしっかりしています。おむつをあてたり、寝たきりにすることを嫌がります。2時間から3時間おきに車いすでトイレに連れて行き、介助をしなければなりません。昼間は坊守なども手伝ってくれますが、夜は私が介助しています。
 夜2回から3回起きて介助する毎日が続くと寝不足になり、昼間もうたた寝をしたり、読経の最中も眠気に襲われます。介護の大変さや老々介護と言われている問題の現状を理解することができます。

さまざまな公共サービスを利用して少しでも家族の負担を軽くする事が必要です。