法話

法話

「永代経について」 

 「長永寺の本堂にお参りすると、内陣の中に法名・俗名などの書き出された大きな帳面が置いてあります。しかし私の父の命日にお参りしても、父の名前がありませんが、あの帳面に載せてある人は、どのような方々なのですか?」
「その帳面は正式には永代祠堂経帳といいます。祠堂とは本堂ということです。永代経はお釈迦様が説かれた、お経の名ではありません。私たちの先祖から受け伝えられ守られてきた本堂、そして私たちが浄土真宗のみ教えを聞かせていただく、大切な本堂が末代まで末永く維持管理されるようにと、収められる懇志を永代経と云い、永代教懇志を納入された方々の法名・俗名などと施主の名前が掲載してあるのです」
「永代経はいつ収めればよいのですか?」
「何時ということは決まっていません。葬儀が終わり、亡き人を思いだして、長永寺が末代まで浄土真宗の寺院として続きますようにと願い、また亡きご先祖のことを思って志を収めていただくことが大切です」
「永代経はいくら収めればよいのでしょうか」
「寺院の懇志やお布施には、いくらという金額はありません。全く施主のこころざしです。精一杯のお気持ちをお納め下さい」

 長永寺では永代経懇志を収めていただいた方のお名前を永代祠堂経帳に掲載し、毎日おあさじの時に繰り読みしています。